――ディズニーはいいぞ。
はじめに
旅行がしたい。
もうすぐ夏が来るというこの時期。例年ならどのあたりに休み取ってどこそこへだれかと行くんだ、という希望に満ち溢れた時期であるが、やっぱりまだまだ抵抗感が強いのは否めない。
筆者は、ネット上でこんな風にクダを巻いているかのように見えているかもしれないが、本当は誰より皆さんとフォトウォークして、例えばこのメーカーのボディはこれこれこういう風だからこういう場面で使うといいんだとか、このレンズの気泡とカビはドイツの証なんだとかいう話をしながら、親睦を深めたいと思っているのだ。
ということで、引き続き、少しでも旅行気分というか、どこかの誰かが行った旅の記録をご一読いただくことで、来(きた)るべき時にその気持ちを発散いただきたく拙稿を投稿したい。
場所および経緯
今回も舞浜駅。というかディズニーの記録。
今回は、そのちょっと前に行ったインパなしディズニーの翌月ぐらいで、ミラコスタに泊ってみたいなぁという漠然とした想いがあったある日。こないだの同行者から、たまたま部屋が取れたとの報を受け、筆者が二つ返事で参加した旅の記録。
予約する際は、どうやら予約開始の5分前から予約画面のHPでスタンバっている必要があり、相当な確率でないと予約申込画面までたどり着かないのだとか。そして軽く2桁万円近くするのだ。相変わらずディズニーは人の心(とサイフ)をわしづかみにするのが本当に上手だと思う。
筆者は、レンズ買うよりこういうカネの使い方の方が健全だと思う。
アクセス
場所がJR京葉線の舞浜駅なのは周知の事実。他方、ミラコスタに宿泊するので初日はシー、翌日はランドの1泊2日であった。
読者諸兄諸姉のために、その場所についてはいつか来るであろうその日のために、明言しないまでも、シーの園内から直接ミラコスタに入れる通路もあり、とても快適だった。
使用機材
当時の記録によれば、当日は以下の2つの装備だった。
・PENTAX K-1 MarkⅡ+DFA 24-70/2.8+DFA★ 70-200/2.8+Blackmist No.5
・LC-A++Tunnel Vision Lens(以下TV)+Ultramax 400
とはいえ、デジタル、しかもペンタックスで撮るディズニーはアメリカでもうやったので、今回はフィルムがほぼメインだった。
旅行では極力大きいカバンで行きたいが、荷物は少ないほうがいいに決まっているのだ。
記録
当日はあいにくの雨であったが、まずは何はともあれログイn…チェックインを済ませる。

さっそく目についたこの帆船は、東京ディズニーシーの要塞エリアである「フォートレス・エクスプロレーション」に停泊している船(ルネサンス号だったかな?)を想起させる。あれもガリオン船であり、こちらのものと同じタイプの船である。
そうこうしているうちに部屋へのチェックインも完了、時間まで荷物を預かってくれるとのことで早速インパ。もちろん向かったのはトイマニである。

流行り病のせいか、FPなしでもスタンバイで40分程度だった。なお、この後も結局ピークで80分くらいと、平時では考えられないほどスムーズに進行していたのは鮮明に覚えている。

LC-A+を筆者が使うと、どうしても多重露光したくなってしまう。これはもう癖(へき)と言って差し支えないレベルであろう。とくに面白い光源の色があると、それを重ねずにはいられない。なればこそ、こんなフィルムには悪条件なところでシャッターを切ってしまう。悪癖である。たまたま撮れたから良いものの…。
そして肝心のトイマニはというと、リトルグリーンメンの輪投げと最後のラッシュで得点を稼げず、いいスコアではなかった。火山ステージはラッシュできたんだけどなぁ。

入園直後、同行者に言われるがまま運命のガイアメモリならぬ運命のワンクリックを実行。そして筆者のスマホは魔法使いの帽子から祝福を受け、運よくチケットを入手することができた。トイマニ後、スムーズにこちらに移動できたので、導線がよくできていると我ながら感心してしまった。
ブロードウェイ・ミュージックシアターの赤幕を、フィルムの、しかも一応ISO400あるとはいえ、ちゃんと写るのだろうかという心配をよそに、意外としっかり写してくれたのは本当にありがたい。むろん、ショーの内容も素晴らしく、終始ノリノリで鑑賞できた。ミッキーのドラムさばきやキャストの皆様のダンスのキレは一見の価値あり。

カンタンな昼飯を済ませ、続いて向かったのはロストリバーデルタ。ここでは、休止中だったレイジングスピリッツの代わりにグリーティングトレイルのスタンバイで吸い込まれるように入っていった。個人的には、こうしたアトラクションのバックボーンというか、ストーリーを調べるのが好きで、どうやらここはミッキーたちが遺跡の発掘や研究、植物や昆虫の調査などを行っており、ミッキーたちは研究の休憩時間に、ゲストとグリーティングをしている、という設定らしい。
ご安全に!

一通り乗りたいアトラクションも乗り、人も少ないしということでエントランスへ向かう。たまたま、シーが20周年ということもあり、遠くからその様子を見つめるような構図をフィルムで収めてみた。
世界一稼いだネズミの称号は伊達じゃない。

マーメイドラグーンやらその他エリアを巡り、気が付けば日も暮れた時間。最後にシメのトイマニということで改めてトイビルで撮影した一枚。夜でもISO400はイケる。
その後、くたびれたので秘密の通路(といってもわかりやすいが)からホテル内へ行き、売店で酒とつまみを買ってから、ホテルの部屋で爆睡した。もちろん、部屋を暗くしてスマホの画面付けてメディテレーニアンハーバーに向かって行うフリフリも経験した。帰っていく他の皆様とは違い、残る自分たちがさよならをするのは存外に気持ちがいい。こう書くとものすごく底意地の悪い感じに聞こえるかもしれないが、とにかくアレは形容しがたい優越感を感じられる。


翌朝は、打って変わって気持ちのいい青空が広がっていた。さっそく多重露光を使用と思い、上記二枚を合体させることにした。

目の前にプロメテウス火山が見える部屋は、なんというか、「これぞディズニーシーでござい!」という部屋で、とにかく幸福感がすごい。皆様も疲れたらここで心の健康が買える。そして、やたら荷物持ってるなあと思ったら、まさかお友達がこんなにたくさんいるとは思わなかったので、思わず写真に収めてしまった。
ちなみに、この時はまだ例の神器は持っておらず、指で押さえながら撮影した。思いのほかうまくいったのが、現像後に分かったのでラッキーだった。


翌日のランドは快晴で、前日とは打って変わってむしろ暑いくらいだった。数年ぶりに訪れるランドは見たことないものばかりで、とくに筆者がシンガポール赴任前にはなかったこのベイマックスのアトラクションはとても面白かった。映画「ベイマックス」の主人公・ヒロが開発した施設という設定で、「体験したすべての人たちをハッピーにすること」をコンセプトにしているこのアトラクションは、常にテンションが上がるようなアップテンポのBGM(歌詞つき)が大音量で流れている。

続いてこちらも新しくできたファンタジーエリアの一部である、美女と野獣エリア。ほぼ原作を見ていればおお!となるエリアであり、その興奮からかマトモな写真は一枚も残っていなかった。でもフィルムならではの感じで筆者としてはこれも許容したい。


やっぱり外せないのがこれ。
ランドといえばこれ。
ディズニーとは、これだ。
札幌行って味噌ラーメン食べる、とか、アメリカ行ったらステーキ食う、とかというレベルで、絶対に外せない。食べ物の例ばかりで恐縮だが、とにかく、これを見ずしてディズニーは語れないのである。
夕暮れの一枚は、帰りたくなさから撮った一枚。残れないのならせめて撮りたい、ということで、本来1枚モノで撮ろうとしたけどあえて多重にしたもの。疲労もピークだったので構図とかメッセージ性はない。感情の一枚と言える。
おわりに
今回は、プチ旅行の記録を記事化した。内容も、フィルム写真のみで、おそらく、筆者にとっては時間が経てば経つほど懐かしくなるような写真となるのだろう、という今回もまた自分のための記事となっていることは正直否定できない。
でも、やっぱりLC-A+は、あんなナリでも実は結構軽いし、アタッチメント多いし、しっかり粗く写してくれるのでとても筆者好みのカメラだと強く感じる。
今更ではあるが、今回記事化するにあたり、デジタルで撮影した分は載せようとは思えなかった。もちろんいい感じに撮れた!という写真もいくつかはある。それでも、フィルムの粗さ、とか、トイカメラ特有のぼんやりした感じ、というのが、後から見返すときにより当時の五感というか、そうした言語化できないものに訴えかけてくるような気がしたので、フィルム写真のみを選定した。
また、今回は記事への熱量が高く、サブタイトル芸ができなかった。ディズニーはいいぞ。
ご意見・ご感想等あれば、是非筆者まで…。
画を写さんと欲すれば、まず旅をせよ。
どうかよいカメラライフでありますように。
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