今回は、今でもまだまだ現役に使えるフィルムスキャナーであるEPSONのフィルムスキャナーの2種類を比較してみました。
上位機種のGT-X970と普及機のGT-X830でスキャン結果にどのような違いがあるでしょうか?
どちらを購入するか迷っている方はぜひ参考にしてみて下さい。
フィルムをデータ化する手段は色々とありますが、フラットベッドスキャナーを使っているもしくは購入を検討している方は多いのではないでしょうか。
2024年現在、EPSONの最新の最上位機種はGT-X980ですが、1世代前のGT-X970は一度にスキャンできるフィルムの枚数が多いのと価格が安いという事で一定の需要を保っています。今回はGT-X970の方に登場頂きます。
またGT-X830は普及機ラインという事で一度にスキャンできるフィルムは減ってしまいますが、基本的な機能は上位機種と変わらないので、特に35mm判やブローニーだけで良いという方に選ばれているものになります。
ここで気になるのは本当にGT-X970とGT-X830でスキャンした写真は変わらないのかという事ですよね。
という訳で今回はその検証をしてみました。
同じフィルムをそれぞれでスキャンしてみて比較するという事をやっています。
スキャンの設定は以下です。
スキャン解像度:2400ppi
ファイル形式: TIF
アンシャープマスク:中
ホコリ除去: 中
TIFはLightroomに読み込んで外側まで取り込んでしまった場合のトリミングや取りきれなかったホコリを消したりしています(色に関わる所は調整していません)。
その後、JPG書き出しして、Photoshopで配置したりして、本記事に掲載しております。
まずは1枚目
同じですね…笑
一生懸命違いを探すと若干GT-X970の方が解像してる??(シャープに見える)
あれ?色が違う??
830の方が青が強くて、970の方が緑が乗ってますね。
解像感は前と同じで970の方が良いかもって感じです。フィルムの置き方かな?
970の方がホルダーの高さを変更可能でピントを追い込める事が効果を発揮している??
この色の違いが後から調整可能なのか確かめるためにやってみました。
これでどうでしょう?
ここでは970側を調整して830と同じになるようにしてみましたが、ほぼ同じに見えるようになったと思います。
デフォルトと設定だと色に違いが出ますが、Lightroomの調整でどうにでもできる範囲と言えました。
こちらも前と同じですね。970の方が緑強めに出て見えます。
調整してみましたが、ほぼ同じになりました。
検証を続けます。
こちらはほぼ同じですね。
水面と空のように青い成分が占める面積が多い場合は違いが出るのかもしれないです。
こちらは違い無し・・・
次はポジのスキャンで比較してみます。
色の違いが出そうな場面ですが、あまり違いは見られませんね(970の方が青が濃いかも??)。
これを見ると、先ほど出てきた違いはネガポジ反転の画像エンジンあたりが830と970は異なるのかもしれないですね。
こちらも同じでいいのかなっと・・・
以下は補足的な内容になりますが、動作についてコメントを
動作音はGT-X830の方が静かでした。970はけっこういい音が出てます笑
速度はほぼ同じでした。970になったからといって早くなった訳ではないようです。
また970は初回のスキャン始動までが長かったです。光源が蛍光灯だからかもしれないですね。
(830の光源はLED)
終わりに
さて、970と830で迷っている方のお役に立ちましたでしょうか?
今回、試してみた範囲ではすごく大きな違いというのは見えて来なかったという印象です。
最初に色が違ったのは光源が蛍光灯かLEDの差なのかという話も想定できましたが、ポジではあまり変化は無かったので、おそらくはネガポジ反転のエンジンの違いなのかなっと思います。
今回は検証していませんが、もっと高解像度でスキャンする場合には違いがでるのかもしれません。個人的な経験として、フィルムスキャンをあまり高解像度にやってもあまり意味が無いと感じているので、今回は最高解像度を見るということはしませんでした。
まぁほとんど差が無かった訳ですが、作業としては970の方が圧倒的に省力化できます。35mmフィルムで4列まで一度にスキャンできるのは楽です。もう830の2列には戻れないです笑
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