せっかくフィルムで写真を撮ったのだからデータ化してSNSに上げたいと思うのは当然のことで、データ化の手段の一つにフィルムスキャナーがあります。今回はフィルムスキャナーではメジャーなエプソンのスキャナーについてスキャン時の設定方法についておすすめを紹介していきます。
フィルムスキャナーも色々と種類がありまして、古いのから新しいもの、安いもの高いものまでありますが、エプソンのスキャナーは機種も多くて中古でもそこそこ出回っているので、使っている方も多いと思います。
今回はスキャン時の設定はあまり気にせず使っている方やどう設定していいか分からないという方に役立つ情報かなと思います。
以下、EPSON SCAN2を使用しておりますが、2はMac用でWin用は1のままだそうです。それでも1も2も基本的な機能は変わっていないと思います。
イメージタイプ、解像度
この部分はあまり気にせず、カラーであれば48bitにしておけば良いかと思います。解像度はネガフィルムなら2400くらいがバランスがいいと思います。私が良く使うのはもう少し下げた所が多いです。
アンシャープマスク
ここからが本記事の本題です。
アンシャープマスクってなんだ?となる方も多いと思いますが、画像をシャッキリと仕上げる具合のことです。

つまり、アンシャープマスクを無にすると、だいぶぼやっとした画像に仕上がります。
無から強まで設定できますが、中か強がおすすめです。
とりあえず、見てもらった方が早いと思うので、こちらがアンシャープマスクの設定を変えてスキャンしたものです。
(ホコリがあるのは一度無視して下さい、あとでホコリについても検証します)
スキャナーはEPSONのGT-X830を使用しております。
まずは全体です。

ここに拡大しました。


ここではアンシャープマスクを強にしました。
木の葉の解像感が別物になっているのがお分かりでしょうか?
もちろん同じネガをスキャンしております。
アンシャープマスクの設定による効果の違いを順番にお見せします。




徐々に変化している様子が確認できますでしょうか?
他のネガもお見せしますね。まずは全体。





こちらでも変化は見えると思います。
私のおすすめとしては中か強ですが、言ってしまえば設定を変更するだけですので、色々試してみて個人の好みで決めるのが一番でしょう。
これがスキャナーの読み取りカメラとフィルムとのピントによるものなのかエプソンの画像生成のソフトウェアの性格によるものか正確に判断できないですが、ピント調整機能があるGT-X970でピント調整後であればアンシャープマスクはオフでもここまで解像します。


それでもアンシャープマスクは中か強に設定しておきたいですね。
ホコリの除去
これも中か強に設定しています。
このタイプのスキャナー(フラットベッドスキャナー)の最大の弱点はホコリだと思っていて、(あとは手間がかかるとかありますが・・・)
ほとんどの方は私と同じで居住スペースに普通にスキャナーを置いていると思いますので、ホコリは入りまくると思います。これでもブロアーで必死に吹き飛ばしているのですよ…
後でLightroomやPhotoshop等のソフトで取る事もできるのですが、数が多いと大変ですし、心が折れますので、個人的にはスキャン時に除去するのが良いと思っています。

設定はオフ、弱、中、強、とありますが、それぞれこんな感じの効き具合です。




しっかり取れてるな〜っとなるのは中か強でしょうか?
強にすると左側の糸くずも消えましたね。ただ下部中央のゴミは取れませんでしが・・・(もっとしっかりブロアーで吹かないとですね)
補足ですが、モノクロフィルムだと、ホコリの除去は上手くいかない事があるので、オフにした方が良いです(画像が変な感じになります)。ならないフィルムもあると思います(誰か検証して・・・)。
保存形式
tifがおすすめ
以前はjpgでいいやっと思ってましたが、どこかのタイミングでjpgとtifとで比べた所、なぜかtifの方が良かったので、それ以来、基本tifにしてます。
なぜかTif形式で出力した方が解像感とかが良かった…
なぜ…??
jpgに変換するのとtifに変換するので違う処理なのだろうか…
とは言え、容量重視ならjpgにするのが良いです。圧倒的に軽いです。
まとめ
以上のおすすめの設定をまとめるとこんな感じです。
解像度 2400
保存形式 tif
アンシャープマスク 中〜強
ホコリの除去 中〜強
他にも設定は色々とあるのですが、あまり使いません。明るさの設定は露出を失敗したコマのスキャンに使ったりしますが…
もっとこだわりたい場合はSilverfastというスキャンソフトを使っています。EPSON純正ではないのですが、細かい調整ができるソフトです(有料)。こだわって仕上げたい場合には純正のソフトはやりにくいので、Silverfastなどサードパーティのソフトを使うか、Adobe系のソフトで後から仕上げるのが良いかと思います。
Silverfastのホコリ除去機能が素晴らしいのですが、それはまた別の機会に・・・
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