角型ハーフNDフィルターデビュー!H&Yのマグネット式は便利だった

執筆者:うた

 最近、風景写真を撮る人をはじめに角型フィルターが流行っているような気がします。そこで、私もついに角型フィルターを導入してみましたので、使い勝手について書いてみます。

角型フィルター

 普通のフィルターは円形になっていて、レンズの先端につけるのが多いですが、角型フィルターはそのな名の通り四角いフィルターでそのままではレンズに固定することはできません。フィルターホルダーを経由して固定することになります。

 角型フィルターの利点としては、丸いフィルターが付かないレンズにもフィルターを使用できるのが一つです。超広角レンズにあるのですが、フィルター取り付け用のネジがそもそも存在しないレンズがあります。その場合はネジ式のフィルターは使えませんので、レンズ先端にかぶせるようにホルダーを取り付け、そのホルダーに角型フィルターを付けることでフィルターの効果を得ます。

 もう一つの角型フィルターの利点ですが、ハーフNDフィルターなど、フィルターの効果が不均一なものを使う時に効果の出す場所を変えることができる点です。

 例えばハーフNDフィルターは中央より半分がNDフィルターとなっていて暗いのですが、もう半分は透明になっているフィルターです。夕方の時間帯などに明暗差が大きい場合に、空をNDフィルターで暗くして、地面側はそのまま写すといった使い方です。そうすることで、空を白飛びしないようにして、同時に地面側も黒潰れしないようにすることができます。

 ここで、角型のNDの場合は地平線を写す場所を自由に変えるとこができます。地平線を写真の中央にしたり、もしくは1/3くらいの場所にしたりです。その分だけNDフィルターの境目の部分を上下に移動させればいいのです。

H&Y 100mm K-Series フィルターホルダー

 今回、使用したのはH&Y社のKシリーズ100mmフィルターホルダーです。こちらがホルダーで角型フィルターを前面に付けることができます。

 レンズにはどう付けるかというと、フィルター用のねじ切りがあるものについては、そのネジにつけるアダプターを経由してホルダーを取り付けます。今回はフィルター径77mmのレンズで使いましたので、77mmのアダプターを使いました。

各サイズの取り付けアダプター

 フィルターのネジの無いレンズは、それ専用の取り付けアダプターがレンズごとに用意されていますので、それを購入して取り付ける形式です。

 ホルダーへはこんな感じで取り付けることができます。

フィルターホルダー
アダプターをホルダーへ設置

 上のようにフィルターホルダーに取り付けアダプターをスライドさせて設置します。そのあとはこのネジで固定します。

固定ネジ

 実際にはレンズにアダプターを取り付けてからホルダーに装着した方が良いかと思います(その方が楽です)。

 ホルダーへの角型フィルターの取り付けは簡単です。基本は磁石でぱちっと付くので、その後に、ネジでさらに締め付ければ完璧。

角型フィルター:ハーフND8
固定用のネジ

 最終的にはこんな感じになりました。

 今回の角型フィルターはハーフNDのND8で、グラデーションはソフトタイプでゆるやかに暗くなっていくものです (100x150mm K-SeriesソフトGND8 マグネットフレーム付き)

100x150mm K-SeriesソフトGND8実写

 それでは実際に使ってみました。

H&Y K-SeriesソフトGND8使用, Hasselblad X1D ii, XCD35-75mm
ハーフND無し

 ハーフNDフィルターを使うことで、空の色をしっかり出すことができました。NDフィルター無しではだいぶ白く飛んでしまっています。だいぶ印象が違っていますね。

H&Y K-SeriesソフトGND8使用, Hasselblad X1D ii, XCD35-75mm
ハーフND無し

 こちらも同様ですね。下側のリフレクション側を同じような明るさにしたのですが、空の色が残っているのはハーフNDフィルターを使用した方ですね。少しドラマチックな印象を演出できている気がします。

 ここからはいくつか作例を並べていきます。

H&Y K-SeriesソフトGND8使用, Hasselblad X1D ii, XCD35-75mm
H&Y K-SeriesソフトGND8使用, Hasselblad X1D ii, XCD35-75mm

 このフィルターホルダーは磁石でくっつくのにプラスして押さえもあるので、これだけしっかり固定できるのは落とす心配が少なくて安心できます。

H&Y K-SeriesソフトGND8使用, Hasselblad X1D ii, XCD35-75mm

 早朝の南禅寺の水路閣です。夜に雨が降ったようで水たまりができていました。それを利用したリフレクションです。

H&Y K-SeriesソフトGND8使用, Hasselblad X1D ii, XCD35-75mm

 紅葉もだいぶ終わり頃の瑠璃光院、こうゆうシチュエーションでもハーフNDフィルターは活躍してくれました。

終わりに

 初めてハーフNDフィルターを使ってみた話でしたが、使い方としては非常に簡単でした。とは言え使いこなしについはまだまだ鍛錬が足りないので、これからも積極的に使っていきたいところです。特に磁石で固定できて、さらにネジでも固定できるのは安心できました。今は編集技術も進化していて、たいていのことなら後から編集で出来てしまうかもしれませんが、やりすぎると破綻してしまったりするのが怖いですね。そうならないためにも撮るときになるべく自分のイメージしたものになるように今回のハーフNDフィルターなど利用するのが良さそうと思いました。

 今回、使用したH&Yのフィルターホルダーと角型フィルターはこちらです。

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