LC-A+ その2 -その時不思議な事が起こった-

執筆者:青狐

 以前(↓のリンク)、LC-A+について色々述べた。黄金比に近い比率の黒いボディ、真っ赤な目(ファインダー内ランプ)…。もう特徴だけこんな風に書くと、今も大好きな某ヒーローのOPのような感じになる。

 それはさておき、最近、オープンチャットの方でも、新規にフィルムを始めた、あるいは始めたい、という声が多数見受けられる。非常に喜ばしい。もちろん、当ブログにおいても、沼の入口…もとい初心者の方向けのページ(↓にリンクからどうぞ)もご用意があるようなので、是非そちらも見ていただきたいが、改めて「はじめに」で述べさせていただきたいのが、本機も同様に初心者の方向けに素晴らしいということだ。

 むろん、本機は一眼レフカメラではないが、フィルムカメラの入口として、そもそも公式が新品で売っていることが、万一の保証を考えたとき一番安全だと思う。写りもスマホ画質ではない独特な質感、手軽に持ち出せる携帯性…と、褒めればきりがないのでこのあたりにする。

 今回は、そんな筆者が愛するLC-A+に不思議な事が起こったので、それを紹介したい。

フォームチェンジ

傷つくことを恐れたら描写は沼に沈む…の精神で
思わず「信彦ォォォッ!」と叫びたくなるくらい改造手術を進める

 筆者のLC-A+の前側の革をペロっとはがすと、接着剤で(雑に)くっ付けられた形跡があったが、ここのヒンジを外す。信じる奴が正義(ジャスティス)なのか、実はLC-A+、このように分解ができる。なぜこんなことをしているかということだが、これは筆者のLC-A+が進化するために必要な改造だからだ。さながらゴルゴムが南光太郎に創世王としての改造を施すがごとく、それはもうできるだけ手際よく、小さいねじも無くさずに気を付けて…。

新しいヒンジの取り付け
カメラ内部にレンズを取り付け。うまくはめこめればはなまるぴっぴ
その時不思議な事が起こった

 新しくヒンジを取り付け、完成したのがこのLC-A+ instant back仕様。通称チェキバック。これで筆者のLC-A+もチェキのフィルムを使って撮影ができるようになった、というわけだ。ちなみにこの完成形のカメラ下部の銀の棒は、文字通り銀の棒(リボルケイン)で、どうやらチェキバックとLC-A+本体を三脚穴でつなげるためのものかぁ…と思ったが、どうやら本当の役割はこれで前後のバランスを取るためのものらしい。リボルケインを外すと、どうやら直立しない。なるほど…やはりRXに欠かせない、リボルケインだったわけだ。

背面。ボタンを押すとアクロバッター/ライドロンを呼ぶが如くフィルムが出てくる
目測で距離を測る。でもアバウトでもいいじゃない

 変身後はフィルム排出機能も備わった。例えば、一回シャッターを切ると、チェキのフィルムには光が当たっているので、電源スイッチを入れた後画像左下のボタンをポチッと押すともうフィルムが排出される。そして次のシャッターを切るには、レンズ下部のMXスイッチをスライドして切ればいい。ここまで書くともうわかるだろうが、別に1回シャッターを切ったからと言って、すぐ排出しなさいとは誰も言っていない。つまり、それはもう読者の好きなだけシャッターを切って、気が済んだらボタンを押せばいい、という親切設計。また、このチェキバックを付けると同時に入れ込んだレンズにより、最短焦点距離が80cmから50cmになり、多少近接撮影ができるようになった。ちょっぴりうれしい。

チェキバック

 購入経緯は、いつも通りLomographyの公式を眺めていた。折しも筆者が色々追い込まれていたとき、「こんなんあったんか!」となり、職場で色々ピンチになったけど不思議な事が起こってすべてうまくいったので、LC-A+にも不思議な事が起こってよいだろう、と考えた結果、無事にRX…もとい、チェキバックを付けて進化できた。

 さて、作例はこんな感じ。

公園と花壇の多重露光
目測距離1.5mに設定。意外と中心部は解像している
ISO800がすごすぎて白飛びしてる…キングストーンフラッシュの影響
自転車と青空の多重露光

 作例の通り、すべてこうトンネル描写というか、四隅のケラレが大きい。そもそも35mm用フィルムに露光するためのレンズなので、言うなればフルサイズボディにAPS-Cのレンズを使うようなもの。多少内部にレンズを組み込んだところで、あまり効果はなかったようだが、それがいい。と筆者は思う。このアナログ感がたまらない。そして、四隅の露光部(色がついている箇所)は、なんかこう、集中線のような形で外側に大きくゆがんでいる。これ、もし中心部にキチンと被写体を置いたら、疾走感が出るような形にも描写できるんじゃないか、とも思った。そもそも写真(Photography)とは、光と闇の果てしないバトルなので、この描写の果てに、君の知らない君がいるのさ…と昔の方も仰っていた。

入手例

 現在は生産停止しており、中古市場での入手に頼るところとなろう。値段もバラバラで、あまり価格の水準が決まっていないような気もする。ゴルゴムの仕業か、あるいはクライシス帝国のせいか。裏を返せば、クオリティが値段で保証されていない可能性もあるわけで。でも考えてみてほしい。あの黄金比の黒いボディが「変身」するのだ。これほどロマンに溢れた機体があろうか。しかも本家より多重露光できるし、何より撮っていて楽しいし。写りも唯一無二の作品ができるわけで。これは発見後即購入コースが安定する。皆様のLC-A+にも、不思議な事が起こってほしい。

おわりに

 今回はわりと短め。実を言うと、ホントはもう一つ乗っけたいガジェットがあったのだが、それはまた別の機会に取っておくとする。

 一応述べておくと、チェキバックに変身後も元の姿に戻れる。RXがロボライダーやバイオライダー、あるいはRXに戻れるように、そこは柔軟に対応できる。しかし、それは先ほど説明したヒンジのところにひと手間加える必要がある。もし興味があれば、気軽にLomographyの公式ホームページをご覧いただくと、そこに答えがあるはずだ。ただし筆者はこの改造をするのはものすごく怖かった。

 また、35mmフィルムやブローニーフィルムは徐々に生産量を減らしているが、チェキはまだまだこれから、とフジも勢いがある。本家instaxシリーズも可愛い機体が多いだけでなく、よりしっかりした描写ができるものもあるようだ。筆者もinstaxを使っているが、今回のチェキバックの方がよりアーティスティックというか、自由な作品ができるので使い分けている。

 それにしてもこのLC-A+、本当に色々パーツが出ていて、それを使って撮る写真はもうこれでしか撮れない貴重なものだ。アタッチメントレンズもそうだし、その他いろいろ。遊び心しかない。しかし、筆者が直接Lomoの現地のスタッフに問い合わせたところ、これらはほぼすべて生産が終了しているらしい。しかし諦めないでほしい。中古市場にはまだまだたくさんLC-A+関連用品はあるはずだ。Lomoのアイテムが君を求めてる。いつでも、どこかで。

 冒頭で述べた通り、LC-A+は初心者向けには最適の一台だと思う。描写、携帯性はもちろん、このような拡張性があり、しかもまだ中古市場で手に入るのだから、無限の可能性を秘めた機体であることは間違いないはずだ。ただでさえ35mmであれだけ好き勝手な写真が撮れるうえ、それをチェキでもできるというのは、もはや贅沢としか言えない。

 トイカメラならではの拡張性で、ぶっちぎるぜェ!

 カメラはあなたを自由にする。

 どうかよいカメラライフでありますように。

この沼に住む人
青狐

レンズ沼、カメラ沼に誘い込む狐。フィルムで多重露光大好き。ピンボケ、露出オーバー・アンダーなんでもござれ。

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執筆者:青狐
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カメヌマ

コメント

  1. […] にいかないと、本来の効果も出ないとかいう無茶苦茶クセのある玉となっている。しかし、前回、筆者のLC-A+に不思議な事が起こった際に進化したチェキバックのような、四隅が周辺減光 […]

  2. […] 例えば、前々回に紹介したインスタックスバックや、前回紹介したアタッチメントレンズを組み合わせることで、通常ではありえない撮影や写真を生み出すことができる。もっとも、マ […]

  3. […] ージをして撮影した後、フィルムを排出しなければいくらでも撮影が可能である。そう、あのカメラと同じように。この多重露光機能、本家本元のほうには多くても二重露光が限度なのだ […]

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