Nikon Ai Fisheye NIKKOR 16mm f/2.8 小柄でスーパーワイドな隠れ銘玉?

執筆者:ほたまる

 

はじめに

 皆さんはどんなレンズが好きですか?
 お好みの焦点距離、マウント、開放F値。
 色々あると思うのですが、僕は「極端」なレンズが大好きです。
 そこで今回はAi Fisheye NIKKOR 16mm f/2,8をご紹介します。

外観・コンディション

 外観は非常にユニークです。
 備え付けの被せ式キャップ、備え付けの金属製のフード、コップギリギリに注いだ液体のような前玉、さらには後玉に交換可能な専用フィルター。
 いかにも魚眼レンズらしい見た目をしています。

手のひらに収まるコンパクトさが魅力
被せ式フードはプラスチック、若干硬めだけども勝手に落ちるようなことはない
コップの際まで水を注いだかのような曲面。セクシー!
レンズの中に食器用洗剤をこぼしたような汚れが

 残念ながらなかのレンズの一部が汚れていて完璧なコンディションとは言えないです(画質に大きく反映されているようなことはないと思う)。後ろ玉の写真をよく見ていただくとよくわかると思うのですが、レンズとレンズの接着面でしょうか?油面のような汚れがついています。他のオーナーさんでも同様のものが見られたので、持病なのかもわかりません。

後玉にフィルターをつける仕様

 これも広角レンズあるあるだと思うのですが、後ろ玉にフィルターを取り付ける方式です。なかなかこのフィルター揃うことないんじゃないかなとか思っています。ぼちぼち集めていきたいものです。

作例

 普段使っているデジタルカメラはD500。APS-Cなのでフルサイズの魚眼や広角には興味津々。手ブレに怯えながら何を撮っていいか彷徨って撮ってきた作例。ぜひお楽しみください。

Provia 100F, 緑被りなこの色、なんの電車を撮ったか見えないのに分かりますね
Provia 100F, 流石のプロビア、この抜けるような発色はレンズとの相乗効果と言えそうです
Provia 100F, かなり寄った一枚、ピント面は十分シャープ
Provia 100F, オープンチャットでのフォトウォークで皆様と歩いた道中でのワンカット、手ブレしてしまっているのか若干甘い。ただこの広角感を伝えるにはいい被写体でした
Provia 100F, うかい鳥山での一枚。逆光では少し厳しい印象を受けました
AcrossⅡ, 雰囲気を変えてモノクロで、令和のモノクロフィルムと相まって岩場のシャープ感はあっぱれです
AcrossⅡ, ローアングルなこのショット。ラフに撮るにもいいレンズ
D500(35mm換算24mm相当 SS 1/30 f/8) イエロー強めに、APS-Cではより使いやすい画角に
D500(35mm換算24mm相当 SS1/30 f/5.6) こちらもイエロー強めで寄りの一枚。デジタルにも余裕で耐える素晴らしいレンズです

まとめ

 他のマウント含め、フィルムカメラを使う際の超広角域・魚眼は、かなり絞られてきてしまいますし、玉数も多いとは言えません。それに加えて比較的高額なレンズが多いのも事実です。このレンズに関しては16mmでf/2,8という非常に魅力的なスペックでありながらも、コンパクトで中古価格も非常にお手頃となっています。先述したレンズ内の謎の汚れ?などに注意すれば(少なくとも現時点で汚れによる極端な画質低下等を経験していない)Fマウントユーザーには非常におすすめできる一本となっています。
 特筆すべき点は、適度な湾曲感がある16mm、f/2.8開放からのキレの良さ、手軽に手を出せるサイズ感と中古価格。この3点だと思います。
 ぜひ皆様の広角ライフスタートのお助けになれればなと思います。
 極端なレンズはいいぞ。

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