今回のレンズは、中判一眼レフカメラのPentax67向け準広角レンズになります。Pentax67シリーズは105mm F2.4が有名過ぎて、影に隠れてしまっている感もありますが、こちらの90mm F2.8も本当にいいレンズです。
泣く子も黙るペンタックス67ことバケペン、まぁ化け物のようにデカくて重いですが、写りに文句はありません。
私の実力以上の写真を撮らせてくれているとも言える気がします。
その要因の大きな所として、バケペン用のレンズが素晴らしいという事があるのですが、今回のSuper Multi Coated Takumar 67/ 90mm F2.8は本当にいいレンズです。
バケペンは67判になりますので、いわゆるフルサイズ(35mm判)より格段に大きいフォーマットです。
このフォーマットで90mmはフルサイズ換算で約45mmになります。つまり標準か少し広いくらいの範囲が写るレンズになります。

レンズシャッター
こちらのレンズは一般では「LS」と付けて、普通のレンズと区別されます。これはレンズシャッター搭載という意味です。
なんでわざわざレンズシャッターが付いているかというと、ストロボ同調のためですね。
Pentax 67は普通に使うとストロボ同調するシャッタースピードが1/30からなので、実用するにはかなり厳しかったのかもしれません。そこでこのレンズシャッター搭載レンズを使うとストロボ同調は最速で1/500まで出せるので、当時の中判フィルム機であるRB67, RZ67, Hasselbladに劣らないストロボ同調速度が出せる訳です。

とは言え、バケペンでレンズシャッター搭載レンズは90mmと165mmだけです。ストロボを使用する現場でどのくらいバケペンが使われていたのでしょうか…
Super Multi Coated Takumar 90mm F2.8実写
ここからは実写です。
このレンズめちゃくちゃ良く写りますよ。


カラーネガでもポジでもバッチリですね。
解像感、発色どちらをとってもハイレベルです。


空の澄んだ色とかなんでこんないい色が出るのでしょうか?コーティングが良いのでしょうか?

すごく良い写りなのですが、バケペンが重すぎて、桜とか紅葉とか気合い入れて撮るぞ!って時にしか持ち出せないのが・・・

そして実はモノクロもすごくいいです。コントラスト強めで個人的にかなり好みです。

低感度のフィルムやT粒子のフィルムがよくあう気がします。

中判は他にもありますが、このレンズはかなり強いですね。バケペンの実力恐るべき・・・

終わりに
35mm判のタクマーはオールドレンズとかなり有名ですが、まぁ解像感はそこそこかな〜、普及機だしそんなものかっと思っていましたが、Pentax67向けのタクマーはいい意味で全然違いました。びっくりするほど高性能。これでもバケペンのレンズラインナップの中では軽い方ですので、少しだけ持ち運びやすかったりします。
コメント
あれですね。活躍してるようで何よりです。まだKマウントアダプターは、あるので200mmでも買ってみようかな。