中判フィルムを使う蛇腹カメラ用のTessar 75mm F2.8を中判デジタル機であるHasselblad X1D II にて使ってみました。
こちらのレンズですが、実はレンズだけの状態で売られているのを見つけて購入しました。なので、元のカメラが何かということに関しては想像するしかありません。
シャッター部にWeltaと書いてあることから、調べてみると、Weltaの66判カメラであるWelturなのかなっという予想です。

レンズのシリアルから製造年は1937年ということが分かりましたので、戦前のテッサーですね。

不思議な形状の伸縮式フードです。これは初めてみました。
今回はこのレンズを44×33センサーを搭載した中判デジタル機で使おうという話です。44×33センサー機は富士フイルムのGFXシリーズやハッセルブラッドのX1Dシリーズがありますが、ここではハッセルのX1D IIを使っています。

マウントするとこんな感じ、もちろんマウントがある訳ではないので、ある程度無理矢理付けてしまっているのですが。
Tessar 75mm F2.8 (Walta) 実写
さて、ここからが実写です。


かなり柔らかい雰囲気です。
キリッとシャープなテッサーのイメージでしたが、優しい雰囲気です。
全体的にコントラストが低い。これが戦前テッサーなのですね。

近めの被写体にはとてもいいと思いました。F2.8だけあってボケもちゃんと作れます。ボケも嫌な感じはしませんね。
遠景は絞っても解像は今ひとつな感じです。空の発色ももう少し鮮やかだといいかなっと。


逆光にはすごい弱いです。
光源が入っていなくても、フレアやゴーストは出てしまいます。開き直ってそれを生かしていきないですね。

夜に使うと面白いです。とにかく光源がにじみます。

雰囲気はばっちりですね。
玉ボケはこんな感じ。


終わりに
偶然に出会ったレンズでしたが、いい買い物でした。これが戦前テッサーの写りなんだな〜っと。同じタイミングでもう一つ蛇腹カメラから取り外したと思われるレンズ(スペックは同じTessar 75mm F2.8だけど、ボディが違うと思われる)を買っているので、そちらも使っていこうかと思います。
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