今回のレンズはCanonのFL 50mm F1.8、これはCanon FDマウントより少し古いタイプのレンズです。こちらのレンズもあまり注目されておらず、お手頃価格で取引きされているのですが、実はすごいぐるぐるボケが出るレンズだったりします。さてどんな感じになるのでしょか。
Canon FL 50mm F1.8(前期型)
Canonの一眼レフと言えばEFマウントを思い浮かべるかもしれないですが、このレンズはその前にあったFDマウントのさらに前のFLマウントのレンズです。FDマウントとFLマウントはほぼ同じでフィルムカメラに付けて使う分には気にせず使えます(マウントアダプターで使おうとすると罠があります)。
そんな訳でなかなかに古いレンズにはなりますが、同時期のレンズで同じ50mmでもF1.4や、さらにはF1.2のレンズもあったりするので、このF1.8というレンズは目立たない存在になっている様子があります。それもあってか、なかなかお安い価格で取り引きされているというのが実際です。
ぐるぐるボケ
有名なオールドレンズには後ろボケがぐるぐるするタイプのレンズがありますね。ロシアンレンズのHelios44-2あたりを思い浮かべる人も多いと思います。Helioss44シリーズはもともとはBiotarというレンズのコピーと言われておりまして、実は今回のFL50mm F1.8の前期型はBiotarと似ているレンズ構成になっております。なので、ヘリオスと同じようにぐるぐるしたボケが得られるというわけなのです。
FL 50mm F1.8実写
さて、いよいよ実写です。最近ではヘリオスもぐるぐるボケが有名になって、それなりの値段で取り引きされており、その点で言えばまだこのFL50mm F1.8の方が安いかなっという気がしますが、どのくらいの実力を見せてくれるのでしょうか。
今回はフィルム機とデジタルではマウントアダプターを使ってSigma fpで撮っております。
まずはぐるぐるボケをお見せしたいと思います。
はい!すごいぐるぐるボケ出ました。寄ったところから後ろにある玉ボケの変形っぷりはすごいです。もしかするとHelios44-2より激しいかもしれません。
ぐるぐるさせるボケもすごいですが、ボケ自体がなかなか柔らかくていいですね。
空の青がすごくいい色出してくれました。絞った遠景もしっかり写してくれます。
実は逆光にすごく弱かったです。ゴーストがとんでも無いことに・・・
F値を欲張っていない標準レンズということで、大きさと重さが控えめな撮影していて疲れないレンズです。スナップにも十分持っていけて活躍してくれると思います。
終わりに
こちらのレンズもあまり人気がなく、中古店ではかなりの安値で売られているのを見かけますが、かなり活躍してくれるレンズだと思いました。ぐるぐるボケを出したい人はHeliosより安く手に入ると思います。ただしマウントアダプターでデジタル機で使う際はFDマウント用のアダプターでは使えないので、FL用のアダプターを用意するか、FD用のアダプターを少し改造する必要があります。FD用アダプターのFL用改造はちょっとした改造になるので、また別の機会に紹介したいと思います。
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