今回はキヤノンFDマウントの200mm F4単焦点を使ってみたいと思います。こちらのレンズかなり安く取り引きされてるレンズのひとつですが、どんな描写になるのでしょうか。
200mm F4というスペックの単焦点は何か特色が無い限りは、ほとんどオールドレンズ市場でも見捨てられたような扱いを受けているレンズかと思います。ただ一方で当時はそれなりに人気があるレンズだったのか、このスペックをラインナップに加えているメーカーは多いです。
今回のFDマウントの200mm F4も、無印からS.C.となりS.S.Cまで更新されているレンズになります。S.S.Cとはスーパースペクトラコーティングと言って、キヤノンのコーティングのことですね。
FDマウントのレンズは曇りやすいと良く聞きますが、このレンズも少し曇りが出ております。FDレンズが全体的に手頃な傾向があるのは、状態がいいものが少ないからそう見えるのかもしれないですね。当時は曇りやすいなんて知見はなかったのでしょうし、何十年と経ったこの令和の時代に使われるなんて想定もしてないでしょうから、その辺は多めに見ないとですね。
FD200mm F4 S.C.C.の写り
さて、写りはどんなものでしょう。
解像感はとてもいい感じです。実にシャープ。
フィルムで撮ってもシャープです。
安いから微妙なレンズなのかと先入観がありましたが、全然そんなことは無いことが分かりました。当時からなかなかやりますね。
ボケはどうでしょう。200mmという望遠の焦点距離であれば、やはりボケの表現を出したい所です。
ボケも柔らかくすごい良いです。逆光によるコントラストの低下もありますが、それも柔らかい印象になって私は好きです。
次の作例はかなり厳しい逆光ですが、コントラストが低下しつつも発色はいいし、玉ボケもいい・・・
発色がいいのはSSCコーティングのおかげでしょうか。
F4なので暗くなってくるとなかなか厳しい・・・
200mmなので、どう撮っても主題が明確になってくるので、それはいい効果かもしれません。
まとめ
ジャンク箱の常連の一人であるFD200mm F4ですが、写りは非常に良いことが分かりました。確かに200mmは使う場所を選びますが、その力が発揮できる場面であればかなりいいものを写し出してくれます。またF値を欲張っていないためかそこまで重量が無いので、1本カバンに入れておくなんてこともできると思います。
ジャンク箱にあったら1本買っておいてもいいかもしれないですよ。
コメント
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